- 実際に僕が書いたもの補助申請書を事例にし、テンプレートやフレームワークを切り出した書き方ポイント集です。
- 実際に書いたものと全く同じものは出せませんが、皆さんの参考になるよう、極力実際のものに近いもので表現しています。
- 書き方は人それぞれ。あくまでも参考としてご覧になってください。
もの補助に限らずですが、補助金の申請書やビジネスプランコンテストなんかの事業計画書って、そもそも何を言っているのが理解するのに一苦労する書類が意外にも多いものです。
これは当然といえば当然で、書いている側の「これなら解るだろう」というレベル感と、受け手(審査員)のレベル感が一致していないことが一つの要因です。申請者が属する業界やその事業に関する知識。申請者は当然持っていますが、審査員はそうでなかったりします。
それから、もう一つの理由は、書類全体に論点が散りばめられていて、全体がなかなか見えてこない書類が多いことです。
もの補助の申請書で、先ず最初に重要なのは、どんな事業なのか、審査員が理解できる書類であることです。
では、どうするか?
エグゼクティブサマリとは「要約」のことを指しています。
この補助事業で何をするのか、どんな効果があるのか、補助事業としてどの要件に当てはまるのか、について、簡単にビジュアル化して示すことをお勧めします。
これによって、先ずは審査員に感覚的に理解してもらうことを心がけています。
この記事の目次
革新的サービスの要件に当てはめてシンプルに図説する
先ず、この補助事業の事業化によって、誰に、何を、(加えてどのように)提供していきたいのかを、短い単語で説明した後に、革新的サービスの10の手法のどれにあたる取組なのかを示すやり方。
この表現だとスペースも大して取りませんし、今年度からルールに加わった「申請書は15ページ以内」という要件を満たすためにも手軽に使えそうです。
ポイントは、それぞれ短い文章や単語で語ることです。
ちなみに「革新的サービスの要件に当てはまる」とは、中小サービス事業者の生産性向上のための具体的手法に定められているものであり、これに当てはまるものが革新的サービスとされています。
「革新的サービスか、ものづくり技術かで悩んだら」でも書きましたが、ものづくり技術で申請される方であっても、この革新的サービスに自社の事業化後の姿を当てはめて説明出来ることで、事業計画全体としてのまとまりが出ると思います。
課題・新たな商品・技術まで全体を網羅したパターン
こちらは先ほどのものよりも、より全体感がわかるよう、取組事項の手前に現状を配置、後には新たに生み出される成果物を表現したものです。
最初のものとの共通項は、「革新的サービスどの要件に当てはまるのか」を組み込んでいる点ですね。
よりストーリー感が醸し出せるものとなります。
補助事業期間の流れや将来展望まで網羅したパターン
そして最後がこれです。2個目のものに、時間軸を追加したものとなります。
補助事業期間の取り組み事項や目標、それから事業化後の目標や展開まで網羅したことで、より全体感を示しています。
概観を見せておくことで詳細に入りやすくする
本に目次があるように、漫画にあらすじがあるように、先ずはザックリとでも全体がわかるような表現を冒頭に入れることで以降が読み進めやすくなると思います。
エグゼクティブサマリの役割は、その事業の全体像がパッと一目でわかることです。
そして、詳細やその裏付けは後の説明で記述していく。
そんな書き方で書き進めていくといいと思いますよ。
今回は3つほど事例を紹介しましたが、僕は毎回エグゼクティブサマリのフレームを変えています。