技術面については、次の(2)技術面④で最後となります。
補助事業実施のための技術的能力が備わっているか
①~③までの技術面の項目の問いをザックリ振り返ると「革新的な開発かどうか」、「開発課題は明確か」、「補助事業の目標とその考え方はどうか」、「課題の解決方法の明確さ・妥当性・優位性」がポイントでした。
つまり、1.補助金を使って革新的なサービスや製品を生み出そうとする案件なのかどうか、という大前提の問いに始まり、2.開発を行うにあたり正確な課題認識や補助事業期間中の適切な目標設定を行っているか、そして3.解決方法自体は熟慮を重ね適切に選択されているか、という点がを問われていました。
しかし、技術面最後の問いは少し毛色が異なっています。
そのポイントとなっているのは、能力という面からの「実現可能性」です。
「うん、確かに解った。でも、それって実際出来るの?誰がやるの?」
といった質問ですね。
実際、 新たな取り組みを外部が確認・判断する際、この「実現可能性」は非常に重要となります。いくら良いアイデアでも、実際に実行できないものでは意味がないですからね。
そういった部分を問われているのがこの問いです。
技術的能力とは何か?
体制を示した後に問われているのが、この技術的能力です。
僕自身、この技術的能力とは何を指しているのか、何を書いていけばよいのか、という質問をよく受けます。
結論的には、「技術的能力」とは、つまり補助事業を完遂できる「ヒト」の能力があるかどうか、のことだと考えます。
例えば、革新的なサービス・製品を実現するための設備を導入しても、その設備を使いこなすことが出来なければ実現できませんよね。
その点に関する問いであると考えていただければと思います。
以下のような回答が考えられます。
特に製造業の方からすると、使いこなせるこを前提としたうえで導入を検討していると思いますので、
「そんなの使えて当たり前じゃないか!」
と思われるかも知れません。
しかし、ものづくり補助金に申請する事業者には、ゼロから新規事業を開発していく事業者もいらっしゃいます。
また、審査員はみなさんの事業や体制に詳しい専門家ではありません。
そのように考えると、事業者側の視点からだと一見当たり前のように思える技術的能力でも、簡単な記述でも良いので、しっかりと示しておくことが必要です。
(2)技術面_④技術的能力のまとめ
ここでは、補助事業の技術的能力について解説してきました。
この審査項目はそんなに難しい項目ではありませんが、それだけに記述漏れは絶対に避けたいところです。