(3)事業化面①の最後の問いは以下です。
金融機関からの十分な資金の調達が見込めるか
この審査項目は大変シンプル、かつ点数の差がそれほどつかない項目だと考えています。
その中でも、ポイントとなる部分に特化して説明します。
既に金融機関と交渉をしているかどうかは一つのポイント
この項目では、充分な資金の調達が「見込めるか」とあります。
「見込める」ことを証明するには、資金借入を「これから金融機関に交渉する」ではなく、「既に交渉を開始している」といったステップに入っておいたほうが良いでしょう。
借入れの予定がある場合は、金融機関には早めに相談しにいき、補助事業についての事業計画を話し、実際の借入計画を進めておくことが重要です。
そして、その場合は申請書にも現在の金融機関との交渉状況を記載しておきましょう。
借入は経営革新等支援機関からがベスト
そして、交渉と同じくらい重要なのは、認定支援機関から借り入れる計画とすることです。
過去、ものづくり補助金に応募された方ならご存知かと思いますが、ものづくり補助金の申請時には、経営革新等支援機関からの確認書(推薦書のような形式のもの)を提出する必要があります。
ほとんどの金融機関の各支店は経営革新等支援機関になっています。
この支援機関の確認書が付いていることと、借入れが可能なことは必ずしもイコールではありませんが、「推薦書を書いてくれた支援機関の金融機関から借り入れる」「借入れについて相談中」という2つの事実があれば、概ね資金調達については問題ないであろうことの裏付けになると思われます。
自己資金で十分に賄える場合は、その旨記載しましょう
なお、金融機関から借り入れず、全て自己資金で賄う事業者に関しては、この審査項目で問われている点について答えることが出来ません。
一方、借入に頼ることなく自社で十分資金が潤沢にある旨、記載することで本項目で問われている資金面のポイントはカバーできると思います。
(4)政策面②のまとめ
本項目はかなりシンプルですが、資金調達が円滑に進行すると判断されるように記載していくことは必要でしょう。
- 金融機関とはあらかじめ交渉しておくこと。そしてその場合は、必ず申請書にもその旨記載しておく
- 認定支援機関確認書は、借入先の金融機関に書いてもらう
- 自己資金で賄える場合はその旨記載しておく
基本的なことですが、しっかりと書いておくことが重要ですね。
次が政策面最後の審査項目であり、基礎審査項目はこれで最後となります。