ものづくり補助金の基礎審査項目について確認してみましょう

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ここでは、ものづくり補助金の基礎審査項目である、(2)技術面(3)事業化面(4)政策面について全体を簡単に説明していきたいと思います。

※本記事は2019年版の情報になります。
2020年公募版は↓ご覧ください。

 

(2)技術面

「技術面」とありますが、特に「技術」という点を気にかける必要はありません。
この表現は、ものづくり補助金の前身制度である「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」を継承していることが影響しているものかと思われます。以前はものづくり企業が、特定のものづくり技術を活用した場合のみ対象になる制度でああったこともあり、「技術」という言葉がそのまま残っているものと思われます。

ここがポイント
技術面は4つの項目で構成されています。「そもそも補助事業が革新的な開発につながるのか」という、ものづくり補助金の審査項目の中で最も重要かつ本質的な質問が最初に問われています。ここをしっかりと整理しておくことが非常に重要です。

①新製品・新技術・新サービスの革新的な開発となっているか

技術面①は、ものづくり補助金の審査項目の中でも根幹をなす質問です。

簡単に説明すると、自社の商圏でまだ提供されていないような新たな製品やサービスを開発するものであり、【革新的サービス】においては、新規顧客の獲得や商圏の拡大、提供プロセスの改善などが実現できるもの【ものづくり技術】においては、特定ものづくり技術に該当する取組みであるもの、が対象になります。
また、いずれも経常利益年率1%、付加価値額年率3%以上の向上を求められています。
本審査項目は、ものづくり補助金申請時のタイトルや概要と密接に結び付く非常に重要な審査論点であり、ここをいかに上手に説明するかは、採択可否の大きなポイントとなります。

②サービス・試作品等の開発課題が明確で、目標の達成度の考え方も明確か

技術面の2つ目で問われているのは、新たな開発における「課題」が記載されているか、補助事業の「目標」に対する「達成度の考え方」を設定しているか、です。
「課題」「目標」「達成度の考え方」というキーワードを正確に理解し、記載していく必要があります。

③課題の解決方法が明確・妥当で、優位性があるか

技術面の2つ目は「課題」をしっかりと認識しているかが論点でしたが、技術面3つ目では課題の解決方法そのものについて聞かれています。
解決方法の「明確」「妥当」「優位性」を漏らさずに記載して行く必要があります。

④補助事業の体制及び技術的能力が備わっているか

そして技術面最後は、体制や技術的能力といった、いわゆる実現可能性についての問いとなります。
補助事業が革新的な開発につながるものであっても、それが実現できないと事業は実現しませんよね。

補助事業を円滑に進める体制が構築されているのか、また革新的な開発を進めるにあたり、自社に対応できる人がいるのか、という点が問われています。

※本記事は2019年版の情報になります。
2020年公募版は↓ご覧ください。

(3)事業化面

技術面では開発そのものに対する質問が主な論点でしたが、事業化面では、事業化を目指していくにあたっての質問に移ります。ユーザーやマーケットの把握、価格設定や競合比較、収益性など、技術面とは違い、よりマーケティング的な側面からの質問が多くなっているのが特徴です。

①事業化のための体制や財務状況からの実現可能性

財務状況に関してはここで初めて出てきた質問ですが、「事業化のための体制」については、技術面④でも同類の問いがありました。、どう整理していくべきか、少々やっかいです。
これらの捉え方も含め、詳細を説明しています。

②市場ニーズやユーザー、マーケットの把握

事業化面②では、市場やターゲットユーザーに対する問いとなっています。
審査項目に出てくる具体的なキーワードは「市場ニーズ」「ユーザー」「マーケット」「市場規模」

事業開発にあたり、想定しているターゲットや市場規模を頭に入れておくのは当然のことですが、いざ紙に落としていくとなると戸惑いそうです。

③収益性や優位性、スケジュールの妥当さ

事業化面③では、価格や性能面における優位性や収益性と、事業化までのスケジュールが問われています。
前半部分と後半部分では、全く論点が異なるので2つに分けて説明しています。

④費用対効果(投入額に対する売上や収益)

事業化面④では、補助金の投入額に対してどの程度の収益を見込んでいるのかが問われています。

元々、ものづくり補助金は経常利益年率1%、付加価値額年率3%を達成する計画策定が前提となっていますが、その基準を満たした上でどのように表現していくべきかについて説明しています。

※本記事は2019年版の情報になります。
2020年公募版は↓ご覧ください。

(4)政策面

そして、最後が政策面です。政策面は2つの審査項目がありますが、どれも解り難い審査項目となっています。
簡単に審査の論点を整理しました。

まとめ

審査項目に対し、先ずは漏れなく記載していくことが重要ですが、そもそも審査項目の理解の時点で躓いている方が多いな、というのが自分のこれまでの印象です。

実際、審査項目には解り難い表現が多く、これらをどう解釈するかによって回答も大きく異なってくる可能性があります。先ずはしっかりと審査項目を理解することから始めることから始めてみると良いと思います。
詳細は、上記にリンクを貼ったそれぞれの審査論点の説明ページもしくは以下の関連ページで確認してみてください。

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